2025/06/03 14:49

名古屋のノート屋がどうして「西陣織」?

実は、今までにアップサイクルやイベントの企画でいろいろな素材をノートにしたことがあります。
某有名ブランドの廃棄しなければならないファブリックの布地、名古屋の老舗ランドセルメーカーの端革、愛媛の港町の大漁旗、
名古屋の伝統工芸の有松絞り、木、壁紙など。
今回は、たまたまのご縁で「京都・西陣織」をノートの表紙にすることになりました。
せっかくなので、その経緯と西陣織の魅力について少し書かせていただこうと思います。


◆西陣織の織り手Yuiさんとの出会い
昨年(2024年)の夏頃、大阪のこども建築教室イベントのお手伝いに参加時、西陣織物を織っているというYuiさんとご一緒した事がきっかけです。
それまで「西陣織」の知識は、「高級織物(着物)」、「京都の伝統工芸」、「豪華絢爛」、、程度しかありませんでした。
いろいろお話しを聞くと「西陣織」は、手織と機械織がある(Yuiさんは、機械織)。
たくさんの工程があり完全分業制。
1人前になるには、10年〜15年かかる。
ご多聞にもれず、「西陣織」も各地の伝統工芸が抱える問題、後継者不足や経済状況により衰退の一途。
しかし、Yuiさんが勤めている織物会社には、若い女性が数人お勤め(修行)されているという。
まずは、そんな厳しい「西陣織」の世界に飛び込み、日々、学んでいる彼女たちに興味を持ちました。

「西陣織」とは?
京都西陣の地で作られる先染めの織物のこと。
「多品種少量生産の紋織物(柄物)」
その歴史は、平安の世から続く。
昭和51年に国の伝統工芸品に指定された。
多くの製造工程があり完全分業制で生産される。
※詳しくは、西陣織関連WEBサイトをご参照ください。

◆ノートに用いている西陣織は、オリジナルデザイン!
今回のノートに用いている西陣織の図柄は、Yuiさんと共同で考えた特別仕様です。
※図柄は、その都度異なります。
次回、同じ図柄でも全く同じではありません。
「たまゆら」
 可愛らしいたま模様が一瞬ごとに表情を変える意味。
「コーヒー豆」
 NO DETAIL IS SMALLがノートとコーヒーの店であることから。
「リボン」
 艶やかな西陣織で可愛らしさと大人なイメージ。
どのノートも見る角度、光の当たり方で表情が変化します。



先に書いたように西陣織は、先染めの絹糸や金糸、銀糸をタテ糸、ヨコ糸に用いて織っていくので繊細な図柄も
再現することができます。そして、本織を始める前には、必ず「ならし織り」とよばれる工程を行います。
そこでは、本製品にはしない約40cmほどの織物ができる。
ならし織の図柄は、その都度、糸によって、職人によっても異なるそうです。

その部分をノートにできないだろうか?
本製品にはできないが、本物の西陣織。
何か新しいことにチャレンジしてみよう!
ということで始まった「西陣織×ノート」です。
本物の印象をお伝えできないものかと幾度と撮影をしておりますが、大変難しく、、、。
ぜひ、実際の物を手にしていただければと幸いです。

※図柄は、その都度異なります。
次回、同じ図柄でも全く同じとは限りません。